DPF点灯→再生→点灯→再生…無限ループに溺れる現場

DPFランプが点灯して困る整備士のイメージ、無限ループで再生できず悩む様子

→ 今日も明日も再生地獄、整備士の心は燃え尽き寸前。

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1. はじめに|「また光ったよ…」と僕の心もチカチカ

DPFランプが点灯して「また再生しない」「強制再生したのに戻ってきた」――。
そんな経験、整備士なら一度はあるはずです。

僕も元整備士として、何度も「DPF無限ループ」に悩まされました。
作業場でボタンを押すたびに「よし直った!」と一瞬安心する。
でも数日後、同じ車が戻ってきて、お客さんにこう言われました。

「この前直したはずですよね?」

……胃がキュッと縮み、心もチカチカ
そこから始まったのが、DPF再生無限ループ地獄でした。


2. 無限ループ整備士あるある選手権

ちょっと笑える(でも笑えない)現場あるあるをどうぞ。

  • 「とりあえず強制再生」ボタン依存症
     → ボタンを押すと「俺仕事した感」に包まれる。
  • 強制再生音に安心する職業病
     → ピッ、ウィーン…と音がすると「治った」と錯覚。
  • 翌日また入庫して絶望
     → 昨日の自分を殴りたい瞬間。

ある日の同僚との会話。

僕「またこの車、再生しないで戻ってきたよ…」
同僚「強制再生した?」
僕「うん」
同僚「じゃあ仕方ないな」

――いや仕方なくないだろ!って、今なら言えます。


3. ループの原因は煤?それとも僕の頭?

DPFが「再生しない」からといって、DPFだけが悪者とは限りません。

  • 短距離走行やアイドリング多用
     → 条件が揃わず自動再生できずに煤が蓄積。
  • インジェクターの不具合
     → 燃料噴射が狂うと不完全燃焼で煤が激増。
  • EGRバルブの故障
     → 排ガス循環が乱れて煤の供給スピード加速。
  • 排気差圧センサーの異常
     → 実際には詰まっていなくても「詰まった」と誤検知。

つまり、「DPF詰まり=煤のせい」だけではなく、 車全体のコンディション が影響していたのです。


4. 僕がやらかした黒歴史3連発

ここで恥ずかしい失敗談を暴露します。

DPF再生を繰り返して触媒が詰まった車と整備士

黒歴史① 強制再生のやりすぎで触媒オシャカ

「再生しないなら再生しまくればいい」と思った僕。
結果、触媒が完全に詰まり交換コース。
見積りを伝えた瞬間の空気の重さ…忘れられません。

黒歴史② データを見ても履歴を無視

排気温度・差圧ばかり気にして「再生履歴」を見逃す。
根本原因をつかめず赤っ恥。上司に大目玉を食らいました。

黒歴史③ 上司の一言で心が詰まる

上司「お前の頭がDPFより詰まってんじゃねえか?」
僕「……はい」
あの時、本当に心が煤で埋まりました。


5. 無限ループを断ち切る僕なりの答え

結論を言えば――
「DPF再生=延命」「原因特定=治療」
この割り切りが大事でした。

以前の僕は「ボタンを押せば治る」と信じて疑わず、毎日のように強制再生を繰り返していました。
でもある日、また入庫してきた同じ車を見て思いました。

「あれ…俺、何やってたんだろう…」

そこから心機一転、こう決めました。

・DPF単体の延命作業で満足しない

  • DPFだけを見ていても原因は見えません。
  • 排気差圧やEGR作動、インジェクター補正値など、エンジン全体を診断して初めて「根本原因」が分かる。

・強制再生は応急処置と割り切る

  • 「再生ボタンは応急処置、診断力こそ武器」と自分に言い聞かせる。
  • 目先の安心感に流されず、履歴データと実測値をしっかり確認。

・診断手順のルーチン化

  • 車が入庫したらまずデータを確認 → 履歴・センサー値・オーナー走行状況を整理 → 根本原因を予測 → 必要な修理や調整
  • こうすると再入庫率が明らかに減りました。

・心理的メリットも大きい

  • 「ボタン押して終わり」から脱却すると、整備士としての手応えが増す
  • お客さんへの説明も的確になり、信頼感がアップ

結果、DPF無限ループに溺れていた頃の焦燥感や自己嫌悪が少しずつ消えていきました。
ボタンを押すだけでは得られない、“整備士としての成長感” がそこにはあったのです。


6. 診断力を磨くためのチェックリスト

DPFが「再生しない」ときに見ていたポイントの提案イメージ

DPFが「再生しない」ときに僕が見ていたポイントを公開します。

・ 排気差圧センサーの実測値と履歴
・再生履歴(成功回数・失敗回数)
・ インジェクター補正値
・EGRバルブの作動状況
・ オイル燃料希釈の有無
・ オーナーの走行パターン(短距離多い?高速走行ある?)

この6つを押さえるだけでも「無限ループ」から抜け出せる確率は大きく上がります


7. オーナーへの一言アドバイス講座

実は、オーナーへの説明も再発防止には欠かせません

  • 「DPFは勝手に詰まります」 と正直に伝える
  • 「たまには高速を走ってくださいね」 とやさしく助言
  • 「記録を残して次回につなげる」 と自分にも保険をかける

こうした小さな工夫が、再生ボタン依存から抜け出す助けになります。


8. まとめ|DPF再生しない時に必要なのは“診断力”

DPFが「再生しない」「強制再生しても点灯する」「無限ループになる」――。
僕もその沼に溺れてきました。

でも、学んだのはこうです。

  • DPFは延命装置にすぎない
  • 根本原因はエンジン全体に潜む
  • 整備士の真の武器は診断力

燃え尽きるのはDPFじゃなく、整備士の心です。
だからこそ、再生ボタンを押すだけの人生から卒業してみませんか?


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元トヨタ系ディーラー工場長が発信する整備士ブログ。
資格:トヨタ検定1級/自動車検査員。
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